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あの青空に祈りを捧げ 第7話
・其処にいる理由は
俺が目を覚ましたのは携帯のアラームが鳴ってからだった。6時。問題なしだ。
昨日風呂に入ってないから、適当にシャワーを浴び、適当に着替えて、適当に朝飯のパンを頬張って腹に収めた。
そのまま出ても良かったが、親父の様子を見てみたかった。鞄を持って親父ルームのドアノブに手をかけた。無論、鍵がかかっていて開かなかった。
まぁ、いいか。俺は家を出て、学校へ向かった。途中のバスでは同じ学校の生徒がたくさん目に付いた。
そして、学校に着いた。教室には数人いるだけいるだけで俺は自分の席に着き、ラノベを広げた。友人達には何を読んでいるかは話しているが、一応手製のブックカバーをしている。
時間が経過すると少しずつ集まり始めてくる。
「よう、颯太ぁ~!」
小説をチョップされてパタンと机に落ちた。読んでたページってどこだったかのか……。昨日の件もあり、ムシャクシャしたのでぼっこぼこにしてやった。なにすんだと俊之はいうが俺は自分で気付けと言ってやった。
チャイムが鳴って、河合先生が教室に入ってきた。職員会議がすぐに終わったらしい。
授業は真面目に受けて、放課後となった。
「そっうたぁ~、かっえろっうぜ~」
どんなテンションだ!? 俊之は手を振って俺のところにきた。何だかうざったかったので、すねを軽く蹴ってやった。
「痛ってー、何すんだ!」
「そのテンション」
俺は冷静に言ってやる。
「はぁー?」
俊之は意味が分らないというような顔をしている。
「後、今日も俺一人で帰るから」
すると、俊之は目を輝かせていた。
「やっぱり、彼……」
俺はまた、すねを蹴ってやった。しかし、今度は見事にかわされた。
「違う! 断じて違う!」
「やっぱり、そうか……顔が赤いぞ」
うかつだった。ムキになって強い口調で言ってしまった上に、顔も真っ赤になってしまったらしい。これでは、肯定しているのと同じだ。
「後をつけたりしないから、早く行け。青春を満喫しろ。あばよ、友よ」
「るせぇ!」
俺は俊之の足を思いっきり踏んづけてやってから走って、立ち去った。あいつの反応も見ずに。俺はなんと言う友達を持ったのだろうか……
俺の向かう先はただ一つ。『橘病院』だ。