12/09/23
あの青空に祈りを捧げ 第33話
・協力者 後編
俺が家に入ると、親父がニコニコしながら玄関に立っていた。
「よぉ、遅かったなぁ!」
ウザイ。俺は親父を軽く無視をして、部屋に向かう。それでも、親父は「はっはっはっ」と笑い声を上げていた。畜生。何なんだ。
部屋に逃げ込んで、ベッドに倒れこむ。何だか、毎日疲れている気がする。
「……朝か」
気がつけばすでに目覚めなければいけない時間になっていた。
今日は金曜日で、俺は黙々と準備をして学校へと向かう。
「よう、颯太」
「おう、俊之」
なんだか幸せそうではあるが、完全に疲れきっているという表情をしている。
「……なんかあったか?」
「いやいやいや、何もないぞ! 昨日は何もなかったぞ!」
「……そうか」
どこか怪しいが、言及したところで答えてもくれないか。
「で、颯太」
「なんだ?」
「ちょっと、相談があるんだが」
きっと、コイツなら乗ってくれるはず。
俺が何をしたくて、どうしたいのかを伝える。
「面白そうじゃねーか。で、これどうすんの? 不法侵入でもするつもりかよ」
「一応は、先生に相談してみる。それでもダメなら夜にでも強行突破だ」
「大きく出るな……でも、できる限りのことは協力するぜ」
「ああ、ありがとう」
「それと……静香にも連絡しておくわ。仲間は多いほうがいいだろ?」
「え、ああ、そうだな」
なんか、名前を呼ぶときすごく嬉しそうじゃなかったか?
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